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「無機塗料って他の塗料と比べて何がいいの?」「相場はいくらくらい?」と気になっていませんか。

無機塗料は、ガラスやセラミックなどの無機物を主成分とした外壁塗装の最高グレードに位置する塗料です。耐用年数は20〜25年と最長クラスで、紫外線や雨風に対する耐候性も抜群です。

一方で初期費用はシリコン塗料の1.5〜2倍と高額であり、塗膜が硬くひび割れしやすいデメリットや、施工に高い技術が求められる点など、知っておくべき注意点もあります。

本記事では、無機塗料の費用相場を中心に、メリット・デメリット、他の塗料との比較、向いている人・向いていない人の判断基準、代表的な製品、業者選びのポイントまで実務的に解説します。

確認したいポイント結論詳細
無機塗料の㎡単価はいくらなのは?㎡あたり3,500〜5,500円が相場シリコン塗料(2,000〜3,500円)の約1.5〜2倍です。高い分、耐用年数も長くなります。
30坪の住宅での総額はいくらなのは?110〜160万円程度が目安足場代・洗浄・下地補修・付帯部塗装・コーキングを含めた総額です。
無機塗料のメリットは?耐用年数20〜25年・低汚染・不燃性・光沢感紫外線に強く、親水性によるセルフクリーニング効果、燃えにくさ、高級感のある仕上がりが特徴です。
無機塗料のデメリットは?高額・ひび割れリスク・施工難度・艶消し不可塗膜が硬く追従性に欠けるため、モルタル外壁には弾性タイプを検討する必要があります。
長期的にはコスパがいいのは?30年スパンで見ると塗り替え回数が減りお得シリコンなら30年で3回、無機なら1〜2回。足場代を含むトータルコストで逆転する場合があります。

この記事でわかること

  • 無機塗料の㎡単価と坪数別の費用相場
  • 無機塗料の5つのメリットと4つのデメリット
  • シリコン・フッ素・無機など主要塗料の性能・費用の比較
  • 30年スパンのライフサイクルコストでの費用対効果
  • 無機塗料が向いている人・向いていない人の判断基準
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無機塗料とは

無機物と有機物を組み合わせた最高グレード塗料

無機塗料とは、ガラス・セラミック・ケイ素などの無機物を主成分とし、有機樹脂と組み合わせて作られたハイブリッド塗料です。無機物は紫外線で分解されにくいため、有機塗料(アクリル・シリコンなど)に比べて圧倒的に劣化しにくい性質を持っています。

純粋な無機物だけでは塗料として扱いにくい(硬すぎて伸びが悪い)ため、実際の製品は有機樹脂を加えて柔軟性を持たせています。このため、正確には「無機有機ハイブリッド塗料」と呼ばれることもあります。

無機塗料の費用相場

㎡単価の目安

無機塗料の㎡単価は、3,500〜5,500円が相場です。シリコン塗料(2,000〜3,500円/㎡)の約1.5〜2倍、フッ素塗料(3,500〜4,800円/㎡)と同等からやや高めの価格帯に位置します。

坪数別の総額目安

坪数シリコン塗料フッ素塗料無機塗料
20坪50〜90万円70〜110万円80〜120万円
30坪80〜120万円100〜150万円110〜160万円
40坪100〜150万円120〜180万円140〜200万円

※足場代・高圧洗浄・下地補修・付帯部塗装・コーキングを含めた概算。外壁の状態や業者により変動します。

費用の相場について坪数別の詳しい情報はこちらの記事も参考にしてください。

外壁塗装の35坪の相場はいくら?費用内訳と安く抑えるコツ

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無機塗料の5つのメリット

メリット①:耐用年数が20〜25年と最長クラス

無機塗料の最大の魅力は、20〜25年という圧倒的な耐用年数です。シリコン塗料(8〜12年)やフッ素塗料(15〜20年)を上回り、塗り替え回数を大幅に減らせます。

メリット②:親水性によるセルフクリーニング効果

無機塗料は親水性が高く、雨水が外壁表面の汚れの下に入り込んで洗い流すセルフクリーニング効果を発揮します。排気ガスや砂埃が付きやすい立地の住宅でも、外壁の美観を長期間保ちやすくなります。

メリット③:カビ・コケが発生しにくい

無機物は有機物と異なりカビやコケの栄養源にならないため、防藻・防カビ効果が期待できます。湿気の多い日本の気候でも、外壁を清潔に保ちやすい塗料です。

メリット④:不燃性が高い

無機物は炭素を含まないため燃えにくく、外壁の防火性を高める効果があります。万が一近隣で火災が発生しても、延焼のリスクを低減できます。

メリット⑤:美しい光沢と高級感ある仕上がり

ガラス成分を含む塗膜は独特の艶があり、外壁に高級感をもたらします。新築のような外観を長期間保ちたい方にとって、魅力的なポイントです。

外壁の劣化症状の見分け方について詳しくはこちらの記事をご覧ください。

外壁塗装の劣化症状とは?放置リスク・塗り替え時期・予防策を解説

無機塗料の4つのデメリット

デメリット①:初期費用が高い

無機塗料はシリコン塗料の1.5〜2倍の費用がかかるため、30坪の住宅で110〜160万円程度の予算が必要です。長期的なコスパは優れていますが、初期費用のハードルが高い点は否めません。

デメリット②:塗膜が硬くひび割れリスクがある

無機物由来の硬い塗膜は、外壁材のひび割れに追従できず、一緒に割れてしまうリスクがあります。とくにモルタル外壁など動きの大きい素材には不向きです。弾性を高めた「無機ハイブリッド塗料」を選ぶことで対策できます。

デメリット③:施工に高い技術が求められる

無機塗料は伸びが悪く、均一な厚みで塗るには熟練した技術が必要です。施工経験の少ない業者が行うと、塗膜の不均一やひび割れの原因になることがあります。

デメリット④:艶消しが選びにくい

無機塗料は艶消しにすると本来の耐候性が低下するため、完全な艶消しに対応した製品が少ないのが現状です。マットな仕上がりを希望する場合は、5分艶や3分艶までの調整が限界であることが多いです。

コーキング補修の費用や方法について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

外壁塗装のコーキング費用はいくら?打ち替え・増し打ちの相場と内訳

主要塗料との比較

塗料の種類㎡単価の目安耐用年数特徴
アクリル1,000〜1,500円5〜8年安価だが耐久性が低く現在はあまり使われない
ウレタン1,500〜2,500円7〜10年柔軟性があり付帯部に適している
シリコン2,000〜3,500円8〜12年価格と性能のバランスが良く最も普及
フッ素3,500〜4,800円15〜20年高耐久だが初期費用が高い
無機3,500〜5,500円20〜25年最高クラスの耐久性。取扱業者は限定的

30年スパンのライフサイクルコスト

初期費用だけを見ると無機塗料は割高ですが、30年間のトータルコストで比較すると状況が変わります

たとえば30坪の住宅の場合、シリコン塗料(耐用年数10年)は30年間で3回の塗り替えが必要で、総額は約240〜360万円になります。一方、無機塗料(耐用年数25年)なら30年間で1〜2回の塗り替えで済み、総額は約110〜320万円に抑えられる計算です。

足場代(15〜25万円/回)だけでも1〜2回分が不要になるため、長期で見ると無機塗料のほうがコストパフォーマンスに優れるケースがあります。

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無機塗料が向いている人・向いていない人

向いている人

今後20年以上住み続ける予定がある方。無機塗料の長い耐用年数を活かすには、長期居住が前提です。

塗り替え回数を最小限にしたい方。足場の設置費用や工事の手間を考えると、1回の塗装で長く持つ無機塗料は合理的な選択です。

汚れが目立ちやすい立地の方。大通り沿いや排気ガスの影響を受ける住宅では、セルフクリーニング効果の恩恵が大きくなります。

向いていない人

初期費用をできるだけ抑えたい方。シリコンやラジカル制御型塗料のほうが現実的な選択肢です。

10年以内に売却や建て替えを予定している方。無機塗料の耐用年数を活かしきれず、過剰投資になります。

マットな仕上がり(艶消し)を希望する方。完全な艶消しは選びにくいため、仕上がりの印象を重視する場合はシリコンなど他の塗料も検討しましょう。

汚れが目立ちにくい外壁の色選びについてはこちらの記事も参考にしてください。

外壁塗装で汚れが目立たない色は?おすすめカラーと選び方を解説

無機塗料の代表的な製品

日本ペイント「アプラウドシェラスターNEO」

水性2液型の無機塗料で、優れた耐候性と低汚染性に加え、弾性機能を備えているため、ひび割れしやすい外壁にも対応しやすいのが特徴です。無機塗料のデメリットである割れやすさを軽減した製品として注目されています。

エスケー化研「エスケープレミアム無機」

無機系超耐候性樹脂とラジカルコントロール技術を組み合わせた製品で、高い耐候性と低汚染性を両立しています。幅広い外壁材に対応でき、施工性も比較的良好です。

KFケミカル「セミフロンスーパーシリーズ」

無機有機ハイブリッド塗料の先駆け的製品で、㎡単価2,500〜3,300円と無機塗料の中では比較的手頃な価格帯です。透湿性にも優れ、モルタル外壁にも塗装可能です。

外壁塗装を放置した場合のリスクについてはこちらの記事もご覧ください。

外壁塗装をやらないとどうなる?放置リスクと必要なタイミングを解説

無機塗料で失敗しない業者選びのポイント

無機塗料の施工実績を確認する

無機塗料は施工が難しいため、無機塗料の取り扱い経験が豊富な業者を選ぶことが重要です。施工実績やビフォーアフター写真を確認し、技術力を判断しましょう。

複数社の相見積もりで比較する

最低でも2〜3社から相見積もりを取り、使用する塗料の商品名、施工面積、塗り回数、保証内容を比較してください。無機塗料は業者によって取り扱い製品が異なるため、提案内容の違いを見比べることが大切です。

費用の負担が大きい場合は、分割払いの活用も選択肢です。

外壁塗装は分割払いできる?支払い方法の種類・金利・メリットを解説

外壁塗装の依頼先の種類と選び方についてはこちらの記事をご覧ください。

外壁塗装はどこに頼む?依頼先5種類の比較と失敗しない選び方

(参考:住まいるダイヤル|住宅リフォーム・紛争処理支援センター

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まとめ

無機塗料は、㎡あたり3,500〜5,500円、30坪の住宅で110〜160万円程度が費用相場です。初期費用はシリコン塗料の1.5〜2倍と高額ですが、耐用年数20〜25年という最長クラスの耐久性により、塗り替え回数を減らして長期的なメンテナンスコストを抑えられる可能性があります。

親水性によるセルフクリーニング効果、防カビ・防藻性、不燃性、高級感のある仕上がりといったメリットがある一方で、塗膜が硬くひび割れリスクがある点、施工に高い技術が求められる点、艶消しが選びにくい点はデメリットとして把握しておくべきです。

無機塗料の性能を最大限に引き出すには、施工経験の豊富な業者に依頼することが不可欠です。複数社から見積もりを取り、提案内容と実績を比較したうえで、自分の家と予算に合った塗料を選びましょう。

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